アキュラ・ARX-01
アンドレッティ・グリーン・レーシングのARX-01a、ロード・アメリカで | |||||
カテゴリー | ル・マン・プロトタイプ | ||||
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コンストラクター | ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント、アキュラ | ||||
デザイナー | ニック・ワース | ||||
後継 | アキュラ・ARX-02 | ||||
主要諸元[1] | |||||
シャシー | カーボンファイバー アルミニウム モノコック | ||||
サスペンション(前) | ダブルウィッシュボーン, コイルスプリング ダンパー, アンチロールバー | ||||
サスペンション(後) | ダブルウィッシュボーン, コイルスプリング ダンパー, アンチロールバー | ||||
全長 | 182 in(4,620 mm)以下 | ||||
全幅 | 78.74 in(2,000 mm)以下 | ||||
全高 | 40 in(1,020 mm)以下 | ||||
トレッド | 2,000 mm (78.7 in) | ||||
ホイールベース | 2,870 mm (113.0 in) | ||||
エンジン | 01a, 01B, 01C, 01e: アキュラ/HPD LM-V8 3.4 L V8 自然吸気, ミッドシップ, 縦置き. 01d, 01g: HPD HR28TT 2.8 L V6 ターボ, ミッドシップ, 縦置き | ||||
トランスミッション | 6速 シーケンシャル・マニュアル | ||||
重量 | appr. 825 kg (1,818.8 lb) | ||||
タイヤ | ミシュラン, ダンロップ | ||||
主要成績 | |||||
チーム | アンドレッティ・グリーン・レーシング ハイクロフト・レーシング フェルナンデス・レーシング ド・フェラン・モータースポーツ ストラッカ・レーシング RML レベル5モータースポーツ | ||||
ドライバー | デヴィッド・ブラバム スコット・シャープ ジル・ド・フェラン サイモン・パジェノ マリーノ・フランキッティ フランク・モンタニー ジェームズ・ロシター トニー・カナーン ブライアン・ハータ ルイス・ディアス エイドリアン・フェルナンデス スコット・タッカー クリストフ・ブシュー ダニー・ワッツ ジョニー・ケーン | ||||
チームタイトル | 3 (2009 ALMS LMP2, 2010 ALMS LMP, 2011 ALMS LMP2) | ||||
コンストラクターズタイトル | 2 (2009 ALMS LMP2, 2010 ALMS LMP) | ||||
ドライバーズタイトル | 3 (2009 ALMS LMP2, 2010 ALMS LMP, 2011 ALMS LMP2) | ||||
初戦 | 2007年のセブリング12時間レース | ||||
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アキュラ・ARX-01は、アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)のLMP2クラスへの参戦のために開発されたスポーツプロトタイプカー。ホンダとしては初のスポーツプロトタイプシャシーである。クラージュ・コンペティションが製作したクラージュ・LC75をベースに、大幅に改良し独自のものとした。
概要
本田技研工業のスポーツプレミアムブランドであるアキュラのイメージ向上と、北米に於けるレース活動をサポートしているホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)の事業拡大を目的として、2007年よりALMSのLMP2クラスに投入された車両である。同ブランドでのレース参戦は1991-93年の「アキュラ・スパイスSE90CL」でのIMSA GTP lightクラスへの参戦以来、実に14年ぶりである。
エンジンは、HPDが独自に開発したV8 3.4L NAエンジン(日本の本田技術研究所製で無い初めてのレーシングエンジン)を搭載している。元々は、インディ・レーシング・リーグ(IRL)用に開発したものであったが、IRLがホンダのワンメイクとなったため、次なる戦いの場を求めスポーツカー用に転用した。
車体は、フランスのクラージュ・コンペティションが製作したLMP2車両である「クラージュ・LC75」をベースに、モノコックとギアボックス以外を大幅に改良(特に空力面が主)されている。開発は、HPDとイギリスのワース・リサーチとが共同で行った。
デビューシーズンである2007年に投入された「アキュラ・ARX-01a」は、アンドレッティ・グリーン・レーシングとハイクロフト・レーシングが使用している。開幕戦セブリング12時間ではアンドレッティ・グリーン・レーシングがLMP2クラスでデビューウインを飾り(総合3位)、第3戦(ロングビーチ)では、LMP1のアウディ・R10 TDIを押さえてポールポジションを獲得している。
2008年シーズンは、ARX-01aをベースに改良された「アキュラ・ARX-01b」で、前年の2チームにロウズ・フェルナンデス・レーシングとド・フェラン・モータースポーツを加えた4チーム体制での参戦となった。ハイクロフト・レーシングが第3戦(ロングビーチ)でLMP2クラス優勝を飾り(総合3位)、第5戦(ライムロック・パーク)で2年目にしてアキュラに初のALMS優勝をもたらした。第9戦(ベルアイル)ではアンドレッティ・グリーン・レーシングが初の総合優勝を飾り、アキュラ勢が1-2-3で表彰台の独占[2]を果たした。
2009年シーズンは、アンドレッティ・グリーン・レーシングが撤退し、ド・フェラン・モータースポーツとハイクロフト・レーシングがLMP1クラスへ移ったため、ロウズ・フェルナンデス・レーシングのみがARX-01bでLMP2クラスに参戦した。他チームの撤退にも助けられ連勝を続け、第8戦(ボーマンビル)において、ドライバーズタイトルを獲得し、第9戦(ブラセルトン)において、エンジン/シャシー両部門のマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。なお、2009年シーズンをもって、アキュラとしてのワークスレース活動を終了した。
2010年シーズンからHPD名義での活動になり、ALMSのみならずLMSシリーズ及びル・マン24時間レースへ参戦するチームへも、ARX-01bを改良した「HPD・ARX-01c」を供給した[3]。供給先は、ALMSに参戦したハイクロフト・レーシングと、ル・マン24時間とLMSシリーズに参戦したストラッカ・レーシングの2チームであった。ハイクロフト・レーシングは、ALMSにてドライバー/マニュファクチャラー/エンジン部門で総合優勝を果たし、ストラッカ・レーシングはル・マン24時間レース(英語版)にてLMP2クラス優勝(総合5位)を果たした。
2011年シーズンは、前年のARX-01cをLMP1レギュレーションに適合させた「HPD・ARX-01e」(エンジンはV8 3.4L NAのまま)をハイクロフト・レーシングへ供給。ARX-01cに市販車用V6を2.8L ツインターボに改造したエンジンを搭載してLMP2レギュレーションに適合させた「HPD・ARX-01d」を、前年からARX-01用HPD製エンジンを使用しているストラッカレーシングとRML ADチーム(旧マシン名:ローラ・HPD)へ供給し、ル・マン24時間レース及びLMS/ALMSへと参戦。
ハイクロフト・レーシングは初戦セブリング12時間レースで総合2位でフィニッシュした。しかしハイクロフトは次戦ロングビーチに登場せず、5月16日、ホンダとのパートナーシップの終了を発表した。
HPDのLMP2クラスの新V6ツインターボエンジンを搭載したARX-01dは、ルマンシリーズでストラッカ・レーシングがランキング2位、RMLが9位だった。ルマン24時間レースでは、RMLがLMP2クラス4位、ストラッカはリタイヤだった。
レベル5モータースポーツは、ALMSで「HPD・ARX-01g」を使用することを発表、ラグナセカ6時間、プチ・ル・マンでLMP2クラス優勝した。
脚注
関連項目
- アキュラ
- アキュラ・ARX-02
- HPD・ARX-03
- HPD・ARX-04b
- アキュラ・ARX-05
- ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント
- 2010年のル・マン24時間レース(英語版)
- 2011年のル・マン24時間レース
外部リンク
- HONDA MOTORSPORTS ALMSシリーズ
- ACURA OFFICIAL WEB SITE
- HPD WEB SITE
- ストラッカ・レーシング 公式 HP(英語)
- RML AD 公式 HP(英語)
- ワースリサーチ社 公式 HP(英語)
- ALMS OFFICIAL WEB SITE(英語)
- LE MANS SERIES OFFICIAL WEB SITE(英語)
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