アルソミトラ

アルソミトラ属
Alsomitra macrocarpa
Alsomitra macrocarpa の種子
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : バラ類 Rosids
階級なし : 真正バラ類I Eurosids I
: ウリ目 Cucurbitales
: ウリ科 Cucurbitaceae
亜科 : ザノニア亜科 Zanonioideae
: ザノニア連 Zanonieae
亜連 : ザノニア亜連 Zanoniinae
: アルソミトラ属 Alsomitra
学名
Alsomitra
L.
シノニム
  • A. angulata
  • A. angustipetala
  • A. balansae
  • A. beccariana
  • A. brasiliensis
  • A. capricornica
  • ハネフクベ A. macrocarpa

アルソミトラ学名: Alsomitra)は、ウリ科の一属。東南アジアオーストラリア南アメリカに生息するつる植物で、12種が確認されている。つるで高木にからまりながら成長し、20~30cmほどの大きさの実をつける。実の中には薄い膜のような翼を持つ種子が数百個入っており、やがてその実から種子が順番に滑空していく。木々が生い茂る熱帯雨林では、強い風が種子を運んでくれることはあまり期待できない。そこでアルソミトラは、自分の羽で滑空しようとするのである。

20世紀初頭、ライト兄弟が世界初の有人動力飛行に成功したのと同時期、エトリッヒ父子は、アルソミトラの種子にヒントを得て、生物の飛行をモデルにしたアルソミトラ型飛行機を考えだした。この飛行機に尾翼をつけたものが、のちの飛行機の基礎になった。[1]

インドネシアに生息するハネフクベ(Alsomitra macrocarpa)は、熟して割れた果実からグライダー状の羽根を付けた種子が落下・飛散することで知られる。

脚注

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  1. ^ 稲垣栄洋『スイカのタネはなぜ散らばっているのか』草思社 2017年 p.242-243

参考文献

  • 萩原信介「アルソミトラ マクロカルパの種子の模型製作」『自然教育園報告』第23巻、国立科学博物館、1992年3月、11-20頁、ISSN 0385-759X、NAID 110004312705。 
  • 近沢秀光「飛行するタネ(アルソミトラ)」『理科教室』1992年6月。 

関連項目

ウィキスピーシーズにアルソミトラ属に関する情報があります。
ウィキメディア・コモンズには、アルソミトラ属に関連するカテゴリがあります。
  • タウベ (航空機)
  • はなかっぱ
  • 鳩山郁子『エルネストの鳩舎』収録「アルソミトラ・マクロカルパ君」 青林工藝舎 2013年7月。 ISBN 4883793869

外部リンク

  • "Alsomitra". National Center for Biotechnology Information(NCBI) (英語). (英語)
  • "Alsomitra" - Encyclopedia of Life (英語)
  • 高橋俊一. “ハネフクベ 羽根瓢”. 世界の植物、植物名の由来. 2010年12月23日閲覧。
  • “種子から飛行機へ:アルソミトラ・マクロカルパの種”. やまびこネット. 日本博物館協会. 2011年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月23日閲覧。
  • すずき みのり. “ヒョウタンカズラ(ハネフクベ) (アルソミトラ・マクロカルパ)-Alsomitra macrocarpa(Bl.)M.Roem.=Macrozanonia macrocarpa-”. 花夢ギャラリー. 2013年8月28日閲覧。
  • Matt Walker (2009年12月3日). “Earth News - Vine seeds become 'giant gliders'” (英語). BBC. http://news.bbc.co.uk/earth/hi/earth_news/newsid_8391000/8391345.stm 2013年8月28日閲覧。  - 種の飛散及び発芽の映像
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