オレノス (アカイア)
オレノス(古希: Ὤλενος, Ōlenos, ラテン語: Olenum[1])は、古代ギリシアのアカイアの都市である。長音を省略してオーレノスとも表記される。アカイア地方の12の都市の1つで、アカイア同盟の一員だった[2][3]。
オレノスは北西部沿岸地域のペイロス川(英語版)の左岸、デュメ(英語版)から40スタディオン、パトライから80スタディオン離れたところに位置していた[4][5]。前280年にアカイア同盟が再興したとき、オレノスはまだ都市として存続していたが、ストラボンによるとアカイア同盟に参加しなかった[3]。その後オレノスは衰退し、住民は都市を放棄して近隣のペイライ(英語版)、エウリュテイアイ(英語版)[6]、あるいはデュメに移った[4]。ポリュビオスの時代にはオレノスは人が居住する土地ではなくなり[7]、ストラボンの時代には廃墟となっていた[4]。
脚注
参考文献
- ストラボン『ギリシア・ローマ世界地誌』飯尾都人訳、龍溪書舎(1994年)
- パウサニアス『ギリシア記』飯尾都人訳、龍渓書舎(1991年)
- ヘロドトス『歴史(下)』松平千秋訳、岩波文庫(1972年)