クラリネット三重奏曲 (ブラームス)

1. アレグロ

2. アダージョ

3. アンダンティーノ・グラツィオーゾ

4. アレグロ
Paul Pitman (ピアノ), Bang-Eun Lee (チェロ), Michael Arnold (クラリネット)

これらの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。

クラリネット三重奏曲(クラリネットさんじゅうそうきょく)イ短調 作品114は、ヨハネス・ブラームスが作曲した、クラリネットのための室内楽作品である。晩年の1891年夏、クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトにあてて作曲され、クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115とともに初演された。

楽章構成

4楽章からなり、演奏時間は約25分。

I. Allegro
イ短調、2分の2拍子。ソナタ形式。序奏はなく、哀愁を漂わせる第一主題がチェロに、次いでクラリネットに奏し出される。次いでピアノに2度音程をうごめく動機が現れるが、これは後に副主題として活用される。第一主題の確保がクライマックスを形成すると、ハ長調の第二主題とホ短調の小結尾が続く。
展開部では提示部の諸動機が活用され、激情と抒情が交代する。再現部はやや変形され、第一主題がクラリネットに途切れがちに奏されると間もなく第二主題がヘ長調で再現される。小結尾は束の間イ長調の明るい世界に移るがすぐに力を失い、静かなパッセージの応酬で結ばれる。
II. Adagio
ニ長調、4分の4拍子。展開部を欠いたソナタ形式。楽章クラリネットに息の長い第一主題(第一楽章第二主題と関連している)が出、なだらかな動きの第二主題が続く。再現部では変奏が加えられ、繊細なパッセージが絡みつく。
III. Andantino grazioso
イ長調、4分の3拍子。二つのトリオを持つレントラー風の間奏曲。優美な主題がクラリネットに奏され、ピアノに受け継がれる。第一トリオではクラリネットとチェロが掛け合いを演じ、第二トリオではクラリネットが八分音符で動き回る。
IV. Allegro
イ短調、4分の2拍子/8分の6拍子。ソナタ形式。規模は小さいが力強いフィナーレで、リズム的な工夫やジプシー風の要素が特徴的である。

外部リンク

ウィキポータル クラシック音楽
ポータル クラシック音楽
  • 表示
  • 編集
二重奏曲

チェロソナタ第1番 ホ短調 作品38 - チェロソナタ第2番 ヘ長調 作品99 - クラリネットソナタ第1番 ヘ短調 作品120-1 - クラリネットソナタ第2番 変ホ長調 作品120-2 - ヴァイオリンソナタ第1番 ト長調 作品78『雨の歌』 - ヴァイオリンソナタ第2番 イ長調 作品100 - ヴァイオリンソナタ第3番 ニ短調 作品108 - スケルツォ(F.A.E.ソナタ)

三重奏曲

クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114 - ホルン三重奏曲 変ホ長調 作品40 - ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 作品8 - ピアノ三重奏曲第2番 ハ長調 作品87 - ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 作品101 - ピアノ三重奏曲 イ長調 WoO Anh. 4/5(英語版)

四重奏曲

ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 作品25 - ピアノ四重奏曲第2番 イ長調 作品26 - ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 作品60 - 弦楽四重奏曲第1番 ハ短調 作品51-1 - 弦楽四重奏曲第2番 イ短調 作品51-2 - 弦楽四重奏曲第3番 変ロ長調 作品67

五重奏曲

クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115 - ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34 - 弦楽五重奏曲第1番 ヘ長調 作品88 - 弦楽五重奏曲第2番 ト長調 作品111

六重奏曲

弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 作品18 - 弦楽六重奏曲第2番 ト長調 作品36

典拠管理データベース ウィキデータを編集
国立図書館
  • フランス
  • BnF data
その他
  • MusicBrainz作品