不思議遊星歯車機構

不思議遊星歯車減速機の例

不思議遊星歯車機構(ふしぎゆうせいはぐるまきこう)とは、1つの軸に取り付けられた歯数の異なる2つの歯車に転位歯車を用いることで、共通の歯車にかみ合わせて、高い減速率を得ることができる差動歯車機構のこと。高い減速比が得られることから、小型化に適している、部品点数が少なく低価格である、という特長を持つ。

このときの減速比 mは次式となる。

m = z 4 ( z 3 + z 1 ) z 1 ( z 4 z 3 ) {\displaystyle m={\frac {z_{4}(z_{3}+z_{1})}{z_{1}(z_{4}-z_{3})}}}

例えば、z1=18, z2=21, z3=57, z4=60とした場合の減速比は次の通り。

m = z 4 ( z 3 + z 1 ) z 1 ( z 4 z 3 ) = 83.333 {\displaystyle m={\frac {z_{4}(z_{3}+z_{1})}{z_{1}(z_{4}-z_{3})}}=83.333}
Φ4.3 減速機
Φ4.3 減速機 定規比較

小型の応用例として、プラスチック歯車を用いたφ4.3×L3 mmサイズで減速比79.2の超小型不思議歯車減速機が実用化されている[1]

脚注

  1. ^ 製品|icomeslab-アイカムスラボ-

出典

  • 中田孝『JIS記号による新版転位歯車』(復刻)日本機械学会、1996年。ISBN 4888980675。 

関連項目

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