大学才人
大学才人(University Wits、ユニヴァーシティー・ウィッツ)とは、エリザベス朝期のイギリス(イングランド)で活躍した大学出身の劇作家たちのこと[1]。
特徴と評価
イギリス・ルネサンスであった当時、多方面に応用のきく実践的な精神能力はwitと捉えられ、「大学才人」も多岐にわたる創作活動を行った[2]。
Witは次第に文才、とくに図式的表現の洗練を重視するようになったが、悲劇の描写には限界があったとされ、それを打破したのがウィリアム・シェイクスピアだったといわれている[2]。
主な作家
- ジョン・リリー(John Lyly)[2]
- ロバート・グリーン(Robert Greene)[2]
- トマス・ナッシュ(英語版)(Thomas Nashe)[2]
- ジョージ・ピール(英語版)(George Peele)[2]
- クリストファー・マーロウ(Christopher Marlowe)[2]
- トマス・ロッジ
- トマス・キッド
新大学才人
イギリスでは1944年教育法の制定後、新たな奨学資金獲得の途が開かれ、1950年代には「新大学才人(New University Wits)」と呼ばれる知識人や作家が現れた[1]。
脚注
- ^ a b 青木 敬子「文芸活動の政治化とコモン・リーダーの育成 1930 - 1960」『日英教育研究フォーラム』第22巻、日英教育学会、2018年、31-46頁。
- ^ a b c d e f g 山口 精二「3. 「大学才人」について(第一室,日本英文学会第38回大会報告)」『英文学研究』第43巻第2号、一般財団法人 日本英文学会、1967年、297頁。