羊飼いの補題
数学における羊飼いの補題(ひつじかいのほだい、仏: lemme des bergers)または羊飼いの原理 (principe des bergers[1][注釈 1]) は組合せ論的性質である。
初等的に述べれば
名称 «lemme des bergers» は次のような状況を表している: 「羊の脚しか見ていない羊飼いは、脚の数を4で割ると羊の頭数が分かる。」[3].
E の元の数が既知で、p または r のうち一方はわかっているが他方は分からないという状況のとき、補題を適用すれば、p または r のうち分かっていなかった残りの数を知ることができる(それには、E の元の数を p または r の分かっている方で割れば十分である)。
より抽象的かつ一般な形で述べれば以下のようになる: ただし、ƒ−1({y}) は、元 y の写像 ƒ に沿った原像とする
羊飼いの原理[1] ― 集合 X および Y が与えられ、それらの濃度がそれぞれ 𝔞 および 𝔟 であるとする。このとき全射 ƒ: X → Y が存在して、どの y ∈ Y に対しても ƒ−1({y}) が同じ濃度 𝔠 を持つならば、𝔞 = 𝔟𝔠 である。
注
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注釈
- ^ [訳注] ブルバキの翻訳された英語版(とおそらく日本語版も[要出典])にはこの補題に対して特に固有の名称が付記されていない[2]。
出典
- ^ a b N. Bourbaki, Éléments de mathématique : Théorie des ensembles [détail des éditions], partie III, §5, no 8, proposition 9, p. III.41
- ^ N. Bourbaki, Elements of mathematics: Theory of Sets, p. 179, - Google ブックス
- ^ J.-P. Marco および al., Mathématiques L1: Cours complet avec fiches de révision, Pearson, (lire en ligne), p. 98.
関連項目
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