都市の聖地
都市の聖地(としのせいち、英語:urban sacred)は都市内にある宗教的聖地のことで、自然の聖地の対極として扱われる[1]。
都市の聖地は例えば東京や京都といった都市の中にある寺や神社、ニューヨークやパリの中にある教会などで、特にビルの谷間に埋没するような立地(つなぎ空間)と景観が象徴的な存在となるが[2]、開発の波が押し寄せる途上国の都市では祠のような小さな聖地は失われがちで、それも都市環境破壊の一つとされる。基本的には聖地となるべき宗教施設が先に存在し、後に周囲が都市化したことで取り残された文化的空間となる。但し、一般人が埋葬される墓地は対象外[1]。
都市空間(英語版)における集いの場(英語版)としての役割を持つことから、アーバンデザインの一環で現代建築風に改築され、伝統的意匠や文化資材の真正性(英語版)が失われることも問題となっている[1]。
世界遺産の必須条件である真正性を定めた真正性の奈良文書(英語版)[3]を補完する『アジア地域の文化遺産保存の代表的指針であるホイアン議定書』で示された「都市住民の信仰など精神文化を維持するための場所」としての位置付けで[4]、国際連合人間居住計画によるハビタット3(英語版)で採択されたニューアーバンアジェンダでも「都市での持続可能な生活(英語版)に欠かせない要素」とされ[5]、人間居住科学にも「都会における心の拠り所」として反映される。
参照・脚注
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関連項目
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