逆ガンマ分布(ぎゃくガンマぶんぷ、英語: inverse gamma distribution)は連続確率分布の一種で、その母数は2つである。ガンマ分布に従う確率変数の逆数は逆ガンマ分布に従う。
定義と性質
逆ガンマ関数の確率密度関数は形状母数(英語版) 、尺度母数(英語版) で、台 の上で
と定義される[1]。ここで はガンマ関数である。尺度母数について
である。逆ガンマ分布の累積分布関数は次のように表される。
ここで分子の は不完全ガンマ関数である。
モーメント
の場合、 次のモーメントは
である[2]。 期待値と分散はそれぞれ
である。
他の分布との関係
- は (逆カイ二乗分布(英語版))
- は (レヴィ分布)
- (ガンマ分布、 はガンマ分布にとっての尺度母数)ならば
- 注意:(ガンマ分布、 はガンマ分布にとってのrate parameter(英語版))ならば
- ならば (指数分布)
脚注
- ^ “InverseGammaDistribution—Wolfram言語ドキュメント”. reference.wolfram.com. 2022年11月29日閲覧。
- ^ John D. Cook (2008年10月3日). “Inverse Gamma Distribution”. 2022年11月29日閲覧。
参考文献
- Hoff, P. (2009). "A first course in bayesian statistical methods". Springer.
- Witkovsky, V. (2001). “Computing the Distribution of a Linear Combination of Inverted Gamma Variables”. Kybernetika 37 (1): 79–90. MR1825758. Zbl 1263.62022.
関連項目