狩山幹生

 狩山幹生 四段
名前 狩山幹生
生年月日 (2001-11-12) 2001年11月12日(22歳)
プロ入り年月日 2021年10月1日(19歳)
棋士番号 330
出身地 岡山県倉敷市
所属 日本将棋連盟(関西)
師匠 井上慶太九段
段位 四段
棋士DB 狩山幹生
2021年10月1日現在
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狩山 幹生(かりやま みきお、2001年11月12日 - )は将棋棋士。井上慶太九段門下。棋士番号は330。岡山県倉敷市出身。[1]

棋歴

小学1年生のときに祖父を相手に将棋を始め、大山名人記念館の将棋教室などで腕を磨いた。中学1年生の時に奨励会へ入会すると、岡山県立倉敷古城池高等学校の3年生時に三段となり、三段リーグへ参戦した[2]

デビューとなった第66回三段リーグでは7勝11敗と苦戦するも、第67回と第68回では11勝7敗と成績を安定させた。そして4回目となった第69回三段リーグでは競争相手の柵木幹太が最終日に1勝1敗に終わった事もあり、通算13勝5敗の2位となる成績を挙げ、同じ井上慶太門下の横山友紀と共に四段昇段を決めた[3][4][注釈 1]

岡山県出身の棋士は、同門の兄弟子にあたる菅井竜也以来11年ぶりとなり、倉敷市出身では大山康晴十五世名人以来81年ぶりとなる[2][3]。また、同門の三段からの同時昇段は、共に森信雄門下の千田翔太竹内雄悟が昇段した第52回以来8年半ぶりであった[5]

なお、三段時代の公式戦は成績が振るわず、同一の三段相手に連敗して0勝2敗に終わっている。

プロ入り後

デビューの2021年度は、プロ初対局の相手が塚田恵梨花(塚田にとっても男性棋戦初対局であった)、次局も里見香奈と二局続けて女流棋士との対局という稀なスタートを切ると、この二局を含めて5連勝と上々のプロデビューを飾った(最終的な成績は8勝3敗)。

2022年度は、順位戦デビューとなった第81期順位戦C級2組において、7勝3敗と上々の成績を収めた。加えて棋士編入試験(非公式戦扱い)の試験官として2回登場。1度目は2022年10月13日に女流棋士・女性で初めて受験した里見香奈に勝利(里見は狩山戦の敗北で不合格)[6]、2度目は2023年01月21日に奨励会経験が無いままに初めて棋士編入試験の受験資格を得た小山怜央アマに勝利[7](しかも小山に黒星を付けた唯一の試験官=プロ棋士でもある)。棋士編入試験の試験官経験のある棋士自体が少数である中、狩山は試験官を二度務めた3人の一人であり、唯一の「棋士編入試験で2勝を挙げた試験官」となった。

棋風

  • 居飛車党で「自分から仕掛けることは絶対にしない」とも話す徹底した受け将棋を持ち味としており、その独特な棋風は「狩山ワールド」とも評されている[7][8]。 
  • 粘り強さにも定評があり、敵陣に入玉した状態での終局図も珍しくない。

昇段履歴

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 2014年09月00日 : 6級 = 奨励会入会
  • 2019年05月11日 : 三段(第66回奨励会三段リーグ<2019年度後期>からリーグ参加)
  • 2021年10月01日 : 四段(第69回奨励会三段リーグ成績2位) = プロ入り[1]

主な成績

在籍クラス

竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
出典[9]
(出典)竜王戦
出典[10]
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
2021 80 四段昇段前 35 6組 -- 3-2
2022 81 C254 7-3 36 6組 -- 5-1
2023 82 C216 6-4 37 5組 --
2024 83 C216 38 (開始前 / 5組以上)
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績

公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2021 11 8 3 0.7272 [1]
2022 40 24 16 0.6000 [2]
2023 37 23 14 0.6216 [3]
(小計) 88 55 33 0.6250
通算 88 55 33 0.6250 [4]
2023年度まで

珍記録

  • プロ棋士編入試験で試験官として2勝目を挙げる - 対里見香奈、小山怜央 ※史上初

脚注

注釈

  1. ^ 柵木はこの69期は3位に終わったものの次点を獲得し、3期後の第72回でも2回目の次点を獲得した事でプロ入りを決めている。

出典

  1. ^ a b “新四段誕生のお知らせ”. 日本将棋連盟公式サイト. 将棋ニュース. 日本将棋連盟 (2021年9月11日). 2021年10月1日閲覧。
  2. ^ a b 小沢邦男 (2021年9月16日). “倉敷の狩山幹生さん、将棋プロに”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2021年12月22日閲覧。
  3. ^ a b “横山、狩山が将棋棋士に ともに井上九段門下”. 産経ニュース. 産経新聞社 (2021年9月11日). 2021年10月1日閲覧。
  4. ^ “第69回奨励会三段リーグ戦”. 日本将棋連盟. 2023年3月27日閲覧。
  5. ^ 「新四段誕生!!」『将棋世界』第85巻第11号、マイナビ出版、2021年11月1日、32頁。 
  6. ^ “狩山幹生四段「正確にはどうかは分からなかった」厳しい手連発し里見香奈女流5冠を投了に追い込む”. 日刊スポーツ. 2023年3月27日閲覧。
  7. ^ a b “【将棋】小山怜央アマ下した狩山幹生四段「強いのわかっていた」独自「ワールド」展開し終盤一気”. 日刊スポーツ. 2023年3月27日閲覧。
  8. ^ “【今泉健司五段が見た小山怜央アマ編入試験第3局 狩山ワールドに引きずり込まれてしまった”. スポーツ報知. 2023年3月27日閲覧。
  9. ^ “名人戦・順位戦”. 日本将棋連盟. 棋戦. 2023年12月2日閲覧。
  10. ^ “竜王戦”. 日本将棋連盟. 棋戦. 2023年12月2日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 狩山幹生|棋士データベース - 日本将棋連盟
日本将棋連盟所属棋士 (現役棋士 および 2024年度引退棋士)
タイトル
保持者
【九段 6名】
【七段 1名】

永世称号 襲位者0
永世称号 有資格者

九段
【26名】
八段
【33名】
七段
【44名】
六段
【27名】
五段
【20名】
四段
【15名】
2024年度
引退棋士
 九段  青野照市(2024年6月13日引退)
 八段  室岡克彦(2024年6月18日引退)
 八段  中座真(2024年6月19日引退)
 七段  伊奈祐介(2024年5月10日引退)
現役棋士 全172名(2024年7月23日時点、日本将棋連盟所属) / は2024年度の昇段 / 引退棋士の()は引退日 / 詳細は将棋棋士一覧を参照
第37期竜王戦ランキング戦
竜王
1組
(定員16名)
2組
(定員16名)
3組
(定員16名)
4組
(定員32名)
5組
(定員32名)
6組
(参加70名)
女流棋士
アマチュア
  • 慶田義法アマ
  • 竹内広也アマ
  • 小林康太郎アマ
  • 中川慧梧アマ
  • (出場4名)
奨励会員
次期から出場
★挑戦者 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。
名人
A級
B級1組
B級2組
C級1組
C級2組
フリー
クラス
宣言
棋戦限定
出場

2024年度
引退者

先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの数字は在籍可能残り年数(2024年度開始時点)
B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点 2で降級、C級2組は降級点 3で降級)
詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照