西田拓也

 西田拓也 五段
名前 西田拓也
生年月日 (1991-08-25) 1991年8月25日(32歳)
プロ入り年月日 2017年4月1日(25歳)
棋士番号 309[1]
出身地 京都府京都市
所属 日本将棋連盟(関西)
師匠 森信雄七段
段位 五段
棋士DB [1].html 西田拓也
戦績
一般棋戦優勝回数 1回
2022年2月11日現在
テンプレートを表示

西田 拓也(にしだ たくや、1991年8月25日 - )は、日本将棋連盟所属の将棋棋士。森信雄七段門下。棋士番号は309[1]

略歴

5歳の時に父が買ってきた本を読んで将棋を始めた。2003年、京都市立東和小学校6年時に第28回小学生将棋名人戦でベスト4(西日本大会で里見香奈に勝利し決勝大会に進出したが、準決勝で杉本和陽に敗退)[2]。中尾修指導棋士七段に教わり、中尾の弟弟子の森信雄門下となり2005年4月に奨励会入会[3]

三段リーグには2008年の第44回から参加するも、4期目に3勝15敗で降級点を取ってしまい、10期目には13勝5敗の成績を上げるも次点となるなど、なかなか四段昇段を決められず苦しんだ。

年齢制限が迫る中、勉強方法を変え研究会の数を減らし一人で研究する時間を増やしたのが転機となり[4]、17期目の第60回奨励会三段リーグ戦では開幕から14連勝と絶好調で、2017年2月4日に行われた例会で2位以内を確定し、最終日を待たずに四段昇段を決めた[3]。最終成績は15勝3敗(同時昇段は12勝6敗の杉本和陽)[1]。2017年10月22日、第7期加古川青流戦3番勝負で、前期優勝者の井出隼平四段を2勝1敗で破り棋戦初優勝を果たした[5]

2020年度の朝日杯将棋オープン戦では予選を勝ち抜き本戦進出。本戦では千田翔太(前回優勝者)と深浦康市を破り、四段でのベスト4進出と健闘するも、準決勝で三浦弘行に敗れた。

2021年2月19日付けで勝数規定で五段に昇段[6]

2021年12月3日、第93期棋聖戦二次予選・決勝で菅井竜也に勝って本戦トーナメント出場。2022年2月10日、第80期順位戦C級2組において本田奎に勝ち、9連勝で最終局を残した状態でC級1組昇級を決めた[7]。2月10日は師匠の誕生日であり、「師匠には心配をかけてばっかりで、いい報告ができると思うと嬉しいです」とコメントした[8]

棋風

振り飛車党の攻め将棋[9]。得意戦法は振り飛車穴熊[3]。いきなり1手目7八飛戦法で、相手の意表を突くこともある[10]

人物

  • 奨励会の頃から、インパクトのある独特の黒縁眼鏡で知られる。師匠の森信雄は、「和服姿は若旦那風」との寸評を述べている[11]
  • ポケモン好きで、「厨ポケ狩り講座」など有名どころのポケモン実況動画はほとんど見ていると語っている[12]。印象に残っている映画として「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」を挙げ、「好きなポケモンを三匹教えてください」という質問には「ママンボウラティオススターミーですかね」と答えている[13]
  • 趣味はカラオケ。好きな歌手はaikoいきものがかり西野カナ[14]
  • 地元の京都で行われた王座戦の解説でABEMAの中継に現地から出演した際、スタジオにいる同門の室谷由紀から「西田先生はスイーツ好きなんですよね。京都のおすすめは?」と聞かれたが、「すみません、申し訳ないんですけど実は和菓子が苦手で…」と告白した[15]
  • 2022年の第5回ABEMAトーナメントでは兄弟子の糸谷哲郎からドラフト2巡目で指名され、糸谷、黒沢怜生とチーム「乾坤一擲」を結成。チーム力を高めるため火渡り滝行に挑戦したが、本戦トーナメント2回戦で敗退した[16]
  • ABEMAトーナメント2023では、大会初出場でリーダーを務める弟弟子の千田翔太から1巡目で指名され(増田康宏近藤誠也をくじ引きで外したことによるハズレハズレ1巡目)、2巡目指名の現役最年少棋士・藤本渚とチームを結成。

昇段履歴

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 2005年04月00日 : 奨励会入会
  • 2008年04月00日 : 三段(第48回奨励会三段リーグ<2008年度後期>からリーグ参加)
  • 2017年04月01日 : 四段(第60回奨励会三段リーグ優勝) = プロ入り
  • 2021年02月19日 : 五段(勝数規定/公式戦100勝、通算100勝60敗)

主な成績

棋戦優勝

在籍クラス

竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
出典[17]
(出典)竜王戦
出典[18]
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
2013 四段昇段前 27 6組三段 -- 0-1
2014 四段昇段前 28 四段昇段前
2015 四段昇段前 29 四段昇段前
2016 75 四段昇段前 30 四段昇段前
2017 76 C249 7-3 31 6組 -- 1-2
2018 77 C212 8-2 32 6組 -- 2-2
2019 78 C207 8-2 33 6組 -- 3-2
2020 79 C204 4-6 34 6組 -- 3-2
2021 80 C233 9-1 35 6組 -- 3-2
2022 81 C129 4-6 36 6組 -- 2-2
2023 82 C122 6-4 37 6組 --
2024 83 C113 37 6組 --
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績

公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2017 40 25 15 0.6250 [1]
2018 48 32 16 0.6666 [2]
2019 38 25 13 0.6578 [3]
2020 39 21 18 0.5384 [4]
2017-2020
(小計)
165 103 62
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2021 44 34 10 0.7727 [5]
2022 41 22 19 0.5365 [6]
2023 42 27 15 0.6428 [7]
2021-2023
(小計)
127 83 44
通算 292 186 106 0.6369 [8]
2023年度まで

著書

  • 1手ずつ解説する四間飛車(2020年11月13日、マイナビ出版) ISBN 978-4839974930
  • AI解析から読み解く 藤井聡太の決断(2023年3月17日、マイナビ出版) ISBN 978-4839982645

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c 新四段誕生のお知らせ - 日本将棋連盟・2017年3月4日
  2. ^ 第28回小学生名人戦
  3. ^ a b c 新四段誕生のお知らせ - 日本将棋連盟・2017年2月6日
  4. ^ 将棋 C級2組 西田四段、14連勝で三段リーグ卒業 振り飛車を駆使し活躍期待
  5. ^ 日本将棋連盟・公式Web「第7期加古川青流戦、西田拓也四段が優勝」(2017年10月23日)
  6. ^ 西田拓也四段が五段に昇段
  7. ^ 第80期順位戦 C級2組 10回戦・対本田奎対局後(2022年2月10日)、11回戦・対石田直裕の対局前
  8. ^ 師匠の誕生日に昇級、西田拓也五段「心配をかけてばかりで…」【第80期将棋名人戦・C級2組順位戦】
  9. ^ 「プロ棋士カラー名鑑 2018」(扶桑社)
  10. ^ 2017.6.27・第89期 一次予選・対今泉健司
  11. ^ 「森信雄の日々あれこれ日記」(2012-06-01)
  12. ^ 西遊棋実行委員会
  13. ^ 西遊棋実行委員会
  14. ^ 日本将棋連盟・関西本部公式アカウント(2017-8-25)
  15. ^ 京都出身・西田拓也五段のまさかの告白に解説陣ズッコケ「まじかw」「コントなん?」ファン爆笑
  16. ^ 将棋でも滝でも“対抗形”西田拓也五段、極寒修行も逃げずに立ち向かう姿にファン絶賛「根性見た」
  17. ^ “名人戦・順位戦”. 日本将棋連盟. 棋戦. 2023年12月2日閲覧。
  18. ^ “竜王戦”. 日本将棋連盟. 棋戦. 2023年12月2日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 西田拓也|棋士データベース|日本将棋連盟
  • チーム糸谷 (@abT5_itodani) - X(旧Twitter)(第5回ABEMAトーナメント)
日本将棋連盟所属棋士 (現役棋士 および 2024年度引退棋士)
タイトル
保持者
【九段 6名】
【七段 1名】

永世称号 襲位者0
永世称号 有資格者

九段
【26名】
八段
【33名】
七段
【44名】
六段
【27名】
五段
【20名】
四段
【15名】
2024年度
引退棋士
 九段  青野照市(2024年6月13日引退)
 八段  室岡克彦(2024年6月18日引退)
 八段  中座真(2024年6月19日引退)
 七段  伊奈祐介(2024年5月10日引退)
現役棋士 全172名(2024年7月23日時点、日本将棋連盟所属) / は2024年度の昇段 / 引退棋士の()は引退日 / 詳細は将棋棋士一覧を参照
第37期竜王戦ランキング戦
竜王
1組
(定員16名)
2組
(定員16名)
3組
(定員16名)
4組
(定員32名)
5組
(定員32名)
6組
(参加70名)
女流棋士
アマチュア
  • 慶田義法アマ
  • 竹内広也アマ
  • 小林康太郎アマ
  • 中川慧梧アマ
  • (出場4名)
奨励会員
次期から出場
★挑戦者 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。
名人
A級
B級1組
B級2組
C級1組
C級2組
フリー
クラス
宣言
棋戦限定
出場

2024年度
引退者

先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの数字は在籍可能残り年数(2024年度開始時点)
B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点 2で降級、C級2組は降級点 3で降級)
詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照
 
一般棋戦優勝 1回
加古川青流戦 優勝 1回
2010年代
2020年代
関連項目
四段の棋士・三段リーグ上位者・女流棋士・アマチュアが参加。